違法改造車は通常の買取査定では大幅なマイナス査定になる

スポーツカーやドレスアップカーなどの車は、個性を出すために純正ではなく社外パーツを使用し改造することがあります。

改造も度が過ぎれば、人に危害を加えてしまう深刻なケースがあります。そのような改造は交通法違反となり、車検を通すことができなくなってしまいます。車検が通すことのできない車は、一般的な買取査定では大幅なマイナス評価になります。

違法改造車とは？

改造車と聞くと走り屋や暴走族のようなコテコテな車を想像しますが、軽いノリでドレスアップしたケースでも違反になる場合も多くあります。

改造した車がすべて違反ということではなく、基準を超えた場合に違法となります。車検を通すことで違反か否かが判断できます。

よくある違法改造の例

ドアミラー（サイドミラー）

バックミラーが歩行者と衝突した場合に衝撃を緩和できるか否かが違反の境目です。「非緩衝式」や「鋭い突起」があるミラーが違反になります。

社外ミラーで純正と同様のABS樹脂を使用したタイプもありますが、安全確認の裏付けが取れていないケースもあるので判断が難しいところです。

ホーン

他の車や歩行者などに、ホーンの音が交通上の警告音と認識できないものが違反になります。

ホーンの音は音調が一定である必要があり、エコーがかかったホーンやミュージックホーンは違反になります。

タイヤとホイール

タイヤがフェンダーから突出していると違反になります。突出していると、歩行者に危害を及ぼす可能性がある点と、ブレーキなどの機構と干渉する可能性があるためです。例え0.1mmでも突出していたとしても違反になりますので鬼キャンなども該当します。

ホイールはスピンナーの取り付けされていると違反になります。

制動灯、方向指示器

灯光の色が定められているため、他の色を使用した場合すべて違反となります。

また、ウインカーの点滅回数は、毎分60回～120回の範囲で決められています。これより早かったり遅い場合は違反になります。

サスペンション

車高をローダウンするためにスプリングを切断するケースがありますが、切断や除去した状態で走行すると違反になります。サスペンションが正常に機能しないと、ハンドリングを誤って事故を起こす可能性が高くなります。

マフラー

合法の条件は、マフラーの音量が96dB(軽は97dB)以下であること。地上高９ｃｍ以上あること。マフラーの先端がバンパーから飛び出していないこと。触媒（有毒ガスの発散を防止するパーツ）が装備されていること。など細かい規定があります。

⇒社外マフラーは有名ブランドであっても買取査定で評価されない

窓ガラスにフィルムを貼る

フロントガラス、運転席と助手席の窓ガラス3面にフィルムを貼る場合は保安基準の規制があります。3面のガラスに透過率70％以上のフィルムを貼ると違反になります。

違法改造車は買取査定でマイナス査定になる

例え違反改造車であっても、買取会社に売ることは可能です。ただし、大幅なマイナス査定となってしまいます。

買取会社で買い取られた車は、中古車業者向けのオークションへ出品される仕組みに、マイナス査定になる原因があります。業者向けのオークションでは「標準的な状態」の車を基準とした査定のガイドラインを設けています。

「標準的な状態」の車とはいわゆる純正のパーツを装備した車になるので、改造車は低く評価されることになります。違法改造車であればなおさら大幅な減額査定になることは避けられません。

もし純正のパーツが残っている場合は、査定の際に一緒に査定してもらうと、減額査定を抑えることができます。

違法改造車を高く売る方法

「こんな方は中古車販売店へ愛車を売ることをおススメします！」でご紹介の通り、ドレスアップカーやスポーツカーなどの改造車（違法を含む）を売却するときは、専門に取り扱う中古車販売店に売却するほうが高く売ることができる場合があります。

ドレスアップカーやスポーツカーなどの車両は、中古車としての需要が少ないため、一般的な買取会社では安い評価になってしまいます。

特定の車種を取り扱う中古車専門店の場合、コアなお客をすでに囲い込んでいるため、買取も強気の金額を提示する場合があります。また、通常の業者オークションを通さないため、無駄な手数料や輸送コストなど中間マージンが発生しないため、その分の費用が買取価格に還元することができる仕組みがあります。

自分が乗る車を取り扱う中古車専門店を探す労力を惜しまなければ、高く売れる可能性を秘めています。