車の査定表の見方
医者が健康診断でカルテを記入し保管するのと同じで、車にもカルテがあります。車のカルテは査定表や、コンディションチェックシート、車両状態検査表などと呼ばれています。査定表(この章では総称して以下、査定表と呼びます。)通常は販売店のオリジナルのフォーマットを用いています。
中古車を購入するときにこの査定表をチェックすることができると、素人の目ではわからない傷や故障などの箇所を細部にわたって知ることができます。中古車といえど安い買い物ではありません。納得して購入するためにもこの査定表の見方をマスターしておくと有用です。
査定表の項目は基本的にどこも同じ
査定表は各販売店でオリジナルのフォーマットを利用することがほとんどですが、明記されていることは基本的に同じ内容です。
- 車名
- 車両のグレード
- 年式
- 乗車定員
- 積載量
- 車体の色
- 走行距離
- 形式
- 評価点
- 修復歴
- 保証書の有無
- 装備品
- リサイクル料金
- セールスポイント
- 車台番号
- 検査員記入欄
- メーター交換
査定の見方
最初に(1)外装評価と(2)内装評価からA~Eの5段階評価を付けます。それぞれの評価をもとに(3)総合評価を最終的に付けます。
(1)外装評価
修復歴や車体の傷、ヘコミなどを評価します。
評 価 | 内 容 |
---|---|
A | 軽微な傷がある |
補修した跡が残っている | |
B | 目立つ傷がある |
フロントガラス、灯火類に割れがある | |
バンパー、ガラス、幌、スクリーンに大きな傷がある | |
C | 目立つ傷が複数あるもの。 |
大きな傷があるもの。 | |
再加修が必要な補修跡のある | |
D | 大きな傷が多数あるもの。 |
目立つ腐食がある | |
E | 交換を要する傷が多数ある |
著しく状態が悪い |
(2)内装評価
走行距離やシート、天板の汚れを評価します。
評 価 | 内 容 |
---|---|
A | 走行30,000km 以内。 |
軽微な瑕疵のあるもの。 | |
シミ、傷、のり等が若干あるもの。 | |
B | 軽微な瑕疵が数箇所あるもの。 |
焦げ、切れ、破れがあるもの。 | |
C | 気になる瑕疵が数箇所あるもの。 |
軽微な加修を要するもの。 | |
切れ、破れ、焦げ穴、のり跡、のり付き等が若干あるもの。 | |
D | 目立つ瑕疵が数箇所あるもの。 |
加修を要するもの。 | |
E | 明らかに状態の悪いもの。 |
ダッシュ板、天張、シート等、主要部品の交換を要するもの。 |
(3)総合評価
最終的に以下の評価を格付けします。
評価点 | 内容 | 外装評価 | 内装評価 |
---|---|---|---|
S点 | 走行距離が1万km以内 | A以上 | A以上 |
初度登録経過月数が12ヵ月以内 | |||
無傷、無補修である | |||
6点 | 走行距離が3万km以内 | ||
初度登録経過月数が36ヵ月以内 | |||
内外装とも軽微な瑕疵が僅かにある | |||
5点 | 走行距離が5万km以内 | B以上 | |
外装に軽微な瑕疵が若干あるもの | |||
内装にシミ、汚れ、焦げ等の損傷が少し ある |
|||
4.5点 | 走行距離が10万km以内 | B以上 | C以上 |
軽微な加修を施すことで5点に準ずるもの | |||
外装に気になる程度の瑕疵が数箇所ある | |||
内装に焦げ穴、割れ、擦れ、変色、色あせ等が若干ある | |||
4点 | 走行距離が15万km以内 | C以上 | D以上 |
内外装とも目立つ瑕疵が複数あり、加修を要する | |||
3.5点 | 内外装とも大きな瑕疵が多数あり、加修、または交換を要する | D以上 | E以上 |
主要溶接パネルを交換している | |||
3点 | 内外装とも交換を要する大きな瑕疵が多数ある | E以上 | |
機関、機構に大きな不具合がある | |||
2点 | 商品価値が低い | ||
腐食車である | |||
1点 | 災害車(冠水歴車、消化剤散布歴車など) | ||
RA点 | 軽微な修復歴車 | ||
R点 | 修復歴車 | ||
評価点の目安
4.5点以上だと、外装、内装ともに良好で安心して購入することができる目安になります。5点以上だと極上車であり、6点~S点は新古車(未使用車)のランクになります。
一方、3点~3.5点だと修復歴車ではないけど、気にならない程の軽微な傷やヘコミがある格付けになります。傷やヘコミが気にならない方だとお買い得なランクの車といえるでしょう。
R点から2点は事故車あるいは改造車や品質の悪い車の格付けになります。価格は安いですが、長期で車を乗る場合は何かと問題が出る可能性もありますので、購入する際は良く考えることをお勧めします。
なお、走行距離が「?」や「*」となっている車はメータ不正車両になります。希少価値車など特別な理由が無い限り購入は避けた方が無難です。
販売店が査定表を見せてくれない場合
中古車の購入は高い買い物です。安心して買うためにも納得のいく情報を得て購入するためにも、積極的に査定表を見せてもらえるか交渉してみましょう。
ただ、査定表は車の価値がありのままに記載されています。中古車売買のプロが見ればくらで仕入れたかがすぐに分かってしまうため、査定表を見せれない規定になっている販売店も存在します。この場合はあきらめるしかありません。
本当の車の状態を隠すために査定表を見せない、あるいはコピーなど偽物の査定表を見せる販売店も存在するようです。中古車の売買も結局は信頼があってこそなので、このような販売店はゆくゆくは衰退していく運命にありますが、現在もゼロではありません。回答など不審な点があれば取引を避けた方が良いでしょう。
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タグ:コンディションチェックシート, 評価, 車査定表