ATのシフトレバーが動かなくなった3つの原因と対処方法
オートマチックのシフトレバーが動かない…とても焦りますよね。
坂道が原因でシフトレバーが動かし辛いケースもありますが、大抵はブレーキランプの不具合や電気系のトラブルが原因です。
シフトレバーが動かない3つの原因
よくある3つの原因をご紹介します。
なお、シフトレバーが動かないと車を走らせることができません。
動かないときは、ロックの強制解除しましょう。
1. ブレーキランプの不具合
シフトレバーは安全上、ブレーキ信号を受け取ってから動かせる構造になっています。
ブレーキ信号はブレーキペダルを踏むことで信号が送られます。意外と知られていませんが、信号はブレーキランプを経由しています。
そのため、ブレーキランプが点灯しない不具合があると、ブレーキ信号が送れません。その場合にシフトレバーが「P」から動かなくなってしまいます。
ブレーキランプが点かない原因は、主に接触不良が原因です。
ヒューズ切れやスイッチに錆が付いていたり、配線が外れていたりなど、原因が考えられます。
なお、「P」の状態でブレーキを踏むと、小さな音で「カチッ」や「コツッ」と音がします。
もし音がしない場合は、ヒューズが切れている可能性が高いでしょう。
2.シフトロックソレノイドの故障
出典:http://www.nippon-lock.co.jp/
シフトロックソレノイドとは、シフトレバーが誤作動しないよう動かないようにしている部品です。
ブレーキ信号を受信することで解除しシフトレバーが可動するようになっています。
ブレーキを踏んでからシフトレバーを「P」から「D」へ動かすと、シフトレバー付近から「カシャ」と小さな音が聞こえますよね。
この音がシフトロックソレノイドが解除された音です。
もし「カシャ」と音が聞こえるのに動かない場合は、シフトロックソレノイドの故障が考えられます。
なお、年式の高い車などは、まれに解除ノブの不具合が原因の場合もあります。
シフトロックソレノイドの不具合が原因の場合は、交換が必要になります。費用は工賃込みで1万円~2万円程度でしょう。
3.電源系の不良
ブレーキランプが点灯しないとシフトレバーが動かないとご説明しましたが、ブレーキランプが点灯しているにもかかわらず動かない場合は…電気系の接触不良が考えられます。
主にストップランプスイッチからシフトロックコントロールユニットの間にあるハーネスの異常であったり、BATやIGN電装系の不良が考えられます。
シフトロックを強制解除する方法
上記不具合に直面し、シフトロックが解除できず走行できない状態に陥った時は強制解除することができます。
参考:日産の取り扱い説明書
- エンジンスイッチを回し「ACC」の状態にする
- ブレーキを踏んだまま「シフト解除ボタン」を押す
- シフトレバーを「N」に動かし解除完了
(シフト解除ボタンの位置や形式は車種によって異なります。詳細は取り扱い説明書を参照しましょう。)
なお、シフトロックを解除すると、走行中に誤作動をする可能性もあり注意が必要です。
ロック解除は一時的な利用に留めて、不具合を早めに修理しましょう。