エンジンルームの甘い香りは冷却水の漏れが原因

エンジンルームから、甘い香りがしたときは、冷却水（クーラント液）が漏れ出している可能性が高いです。

冷却水は、特有の甘い香りを放つため、漏れたときに香りが飛散します。エンジンルームから、普段とは異なる香りがしたときは、注意が必要です。

冷却水の漏れている個所を見つける

「甘い香り」がしたときは、まずエンジンルームを開いて内部をチェックします。

冷却水の漏れが発生する主な個所は、ラジエター本体、ホース、ウオーターポンプがあげられます。ラジエター本体は走行中の飛石などが原因で破損することがあります。ホース類は、ゴムや冷却水の劣化により起因することがほとんどです。

漏れ程度であれば、香りも弱いので気づかない場合がありますが、破損が大きいときはエンジン内部に飛び散るので香りも強くなります。

また、冷却液は、誤飲を防ぐ理由で青、赤、緑などカラフルな色素を混ぜています。エンジン内部に飛び散ると色水が不着するので、一目でわかるかとおもいます。

そもそも冷却液の役割とは？

冷却水の主な役割は、字のごとくエンジンを「冷却」することです。エンジン内部は走行中に燃料を燃やしているため、900度近くの高温となります。高温になりすぎるとエンジンが壊れてしまうため、冷やす役割を担っています。

ただし冷却水は真水を使用してはいけません。冷却水は、ロングライフクーラント（LLC)と呼ばれる”不凍性”と”防錆性”の2つの機能をも合わせていることが重要です。

不凍性とは、「凍らない」機能のことですが、雪国などの寒冷地において真水を使用すると凍った時に水が膨張するため、ラジエター内部やエンジンが破損する危険性をはらんでいます。例え寒冷地であっても、凍らないことが条件になります。

また、冷却液はエンジン内を循環するため、真水だと年数を経て錆びが発生します。錆はエンジンの故障原因になるので、錆びないことが必須です。

冷却水が漏れるとオーバーヒートになる

冷却水は車種により2年～4年程度で交換をする必要があります。交換をすることで、冷却に必要な水量を確保するのと、劣化による機能低下を防ぐことができます。

しかし、ラジエター本体の破損やホースの劣化によって冷却水が漏れている場合は、交換時期に関係なく冷却機能が低下する事態になります。

冷却水が漏れている時は、エンジンルーム内の「香り」で判断する方法と、水温計ランプの点灯により確認する２つがあります。香りで発見できた時は、初期の段階なのでオーバーヒートやエンジン故障を未然に防ぐことができます。

水温計ランプの点灯は、漏れ出して中期～後期で冷却機能が低下していることを意味しますので一刻も早く修理する必要があります。いづれの場合も、漏れている個所を修復することで解決します。

もし冷却機能が不足した状態で走行を続けると、エンジン内部の高温を下げることができずにオーバーヒートとなり、最悪エンジンが熱で変形したり損傷したりします。

オーバーヒートによる修理は、エンジンの交換などが必要になります。修理費も数十万円と高額になること必至です。

修理費が高い場合は乗り換えも検討する

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