エンジンルームから硫黄の臭いがしたら要注意

車から酸っぱい硫黄の臭いがしたら、バッテリーが過充電を起こしている可能性が高いです。

過充電を起こしている場合、バッテリー内部で大量のガスが発生しています。走行を続けると、バッテリーが破裂する危険性をはらんでいます。

過充電が続くとバッテリー液が気化する

バッテリーは電圧を蓄えるための容量があります。容量は標準で１２．５～１４V程度の電圧ですが、それを超える電気量を流し込む状態を「過充電」といいます。

車に使用するバッテリーは耐久性があり、ちょっとやそっとの過充電ではバッテリー液は劣化はしません。しかし過充電をし続ける状態が長く続くと、バッテリー液が沸騰して気化する現象が起きます。

バッテリー液は硫酸を使用しているため、気化するとタマゴのような温泉のような硫黄の臭いが発生します。

つまりエンジンルームから酸っぱい硫黄の臭いがしたら、過充電によるバッテリー液が気化している可能性が高いと考えられます。

気化が始まると、バッテリー液の残量は減る一方です。減ると蓄電ができなくなるため、最悪バッテリーが上がり、エンジンがかからない状態に陥ります。

過充電の原因と修理費

オルタネータの故障

過充電の原因は、オルタネータの故障が起因している事例が多くあります。

オルタネータはエンジンの回転を利用した発電機です。オルタネータで発電した電気は、プラグから火花を飛ばしたり、車の電装品へ使われたりと無くてはならないパーツです。オルタネータはバッテリーの電圧が低くなると、自動で蓄電する仕組みになっています。

出典：www.palsports.co.jp

オルタネータは一般的な使用だと、およそ15万～20万kｍの走行距離までもつので、まず交換する必要がない部品といわれています。

しかし、バッテリー液の減りが激しかったり硫黄の臭いがしたときは、オルタネータの故障が高いと考えられます。

オルタネータの修理費

オルタネータの交換費用は、およそ5万円～10万円ほどが相場になります。ただし、車種によりオルタネータの交換が難しい場合があり、その時は工賃が高くなってしまいます。

充電制御システムの故障

稀なケースですが、オルタネータの稼働を制御しているコンピュータシステムが故障を起こすことで、過充電になるケースもあります。

従来の車は常にオルタネータからバッテリーに蓄電されていました。最近の車には、ほぼすべての車種に充電制御システムが搭載されています。充電制御システムは、過充電の防止だけでなく最適な蓄電を行うことでエンジン負荷を軽減しエコを促進しています。

車のリアウインドウに上のステッカーが貼ってあれば、充電制御システムが搭載されている可能性が高くなります。または車検証が「CBA]または「DBA]から始まる番号であれば、間違いなく搭載されています。

過充電を事前にチェックする方法

過充電が発生すると、インパネ内の「チャージランプ」が点灯します。チャージランプの点灯は正常にバッテリーに対して蓄電されていないことを意味します。

過充電によりバッテリー液が気化してしまう前にもランプがつきますので、普段からインパネのランプをチェックする習慣をもつことが、未然に大きな故障を防ぐ対策です。

修理費が高い場合は乗り換えも検討する

年式が高い車や走行距離が多い車は故障する確率が高くなります。修理費が高いと直すべきか悩みますよね…。

修理して乗り続けるのはコスパも良いですが、場合によっては売却して乗り換えたほうがお得なことも。

中古車は年式が1日でも低ければ低いほど査定に有利な傾向があります。少しでも「売りろうかな…」とおもったら、無料の一括査定の申込みも視野に入れましょう。

もし満足のいく査定額でなくても無理して売る必要はありませんしね。何より無料なので試してみる価値があります。