車のガラスが割れてしまったときの対処法
ガラスは鉄よりも硬い性質をもっています。加えて車の窓ガラスは2枚のガラスを接着した強化タイプなので、相当な衝撃が加わらない限り割れることはありません。
しかしながら、小石など硬い物が窓ガラスに当たった場合、当たった角度とスピードによっては割れてしまうことがあります。
YouTubeでも走行中にフロントガラスが割れる瞬間をとらえたドライブレコーダーの投稿が多くアップされてますよね。
窓ガラスが割れたときの修理費用がいくらになるか気になりますよね?窓ガラスの修理方法と費用を紹介します。
ガラスの構造
車の窓ガラスは2つのタイプのものが使われています。一つが「強化ガラス」と呼ばれるもの。サイドガラス、リアガラスで使われています。もう一つが「合わせガラス」と呼ばれるもの。フロントガラスで使われています。
強化ガラス
ガラスそのものは鉄よりも硬い物質ではありますが、こと車に関してはさらなる耐久性が求められます。
急激な温度変化や紫外線、雨にさらされることはもとより、高速走行で風圧に耐え、砂ホコリやゴミなどが衝突しても耐える必要があります。
そのため、車のフロントガラスをのぞく全てのガラスは、強化ガラスが使われています。強化ガラスは通常のガラスと比べて3倍~5倍の衝撃抵抗があります。
ガラスが層になっていることで、衝撃を吸収する構造になっています。また急激な温度変化にも強く、170度程度の熱さに耐えることができます。
出典:glasspit
合わせガラス
強化ガラスは衝撃を吸収することで、ガラスが割れない構造をしているのに対しフロントガラスに使われる「合わせガラス」は、割れる構造を採用しています。
合わせガラスは2枚のガラスの間に柔軟なフィルム(中間層)が挟まっています。
衝撃が加わると、このフイルムが力を吸収します。
その際に吸収しきれなかった力がガラスに加わるため、強化ガラスより割れやすい構造になっています。
割れやすい理由は、交通事故などでぶつかった歩行者や車内の人がフロントガラスに当たった場合、衝撃を吸収することで被害を最小限にするためです。
交通事故では歩行者、車内の人ともに、ぶつかる確率が高いのはフロントガラスになります。
つまり安全性に優れるのが合わせガラスなので、フロントガラスのみ合わせガラスが使われているのです。
出典:glasspit
合わせガラスが安全性に優れていて衝撃を吸収し割れやすいということは、飛石など予想外の衝突物にも弱いということ意味しています。
小さい割れは修復できる
ガラスが割れた場合、小さな傷やヒビが入った状態から、前が見えないほどのたくさんのヒビが入った状態まで、幅広く症状があります。
例えば、500円玉で隠すことのできる程度の破損であれば、溶剤を浸透させることで補修が可能です。
補修はウインドリペアを行っている補修業者が対応できます。修理費用はおよそ1万円~2万円前後になります。
500円玉より大きい破損は交換が必要
500円玉より大きな破損の場合は補修したとても、走行時の衝撃で状態が悪化し最悪、割れてしまうことがあります。
基本的に500円玉より大きい傷は、ガラスの交換が必要になります。
また、500円玉より小さい破損であっても、複数個所ある場合や、表面が欠けている場合なども同じく交換が必要になります。
フロントガラスの交換費用は、およそ8万円~10万円になります
半開きの窓ガラスは破損の危険あり
合わせガラスのフロントガラスが割れやすいとご紹介しましたが、サイドガラスやリアガラスも使用方法を誤ると割れてしまう危険をはらんでいます。
よくありがちなのが、半開きの状態で子どもがもたれかかったり揺らした場合に割れてしまうケース。
強化ガラスであっても、不測の衝撃や圧力が加わると割れてしまいます。
窓ガラスはできるたけ半開きを避けて、全開か、こまめに閉める習慣を付けておくと良いでしょう。