ガス欠になっても慌てない!トラブルの対処方法
ガソリン(ディーゼル)の残量が少なくなると、給油ランプが点灯します。特に女性や高齢者のドライバーは、給油ランプが点灯していることに気付かずに走行してしまい、ガス欠で車が止まってしまうことがよくあります。
急なガス欠によって走行不能になった場合はパニックになります。車のトラブル全般に言えることですが、走行中にトラブルがあった時は、「安全な場所に停止すること」を第一優先で考えることが重要です。
ガス欠になったら安全な場所に止める
- アクセルを踏んでも加速しない
- 走行中にエンジンの回転数が不安定になる
ガス欠になるとすぐにエンジンが停止してしまいますが、停止する前に上記2つの兆候がでます。エンジン関連の故障でも同じような兆候がでますが、ガス欠の場合は「給油ランプ」を確認することで判断することができます。
上記の症状が出た場合は、完全に停止する前に、道路の路肩など、交通の妨げにならない安全な場所へ停止させることが大切です。
高速道路の場合
- 路肩に停車する
- ハザードランプを点灯する
- 発炎筒を点ける
- 三角停止板を20m~100m後方に設置する
- ガードレールの外側など安全な場所に待避する
- 『#9910』の道路緊急ダイヤルに連絡
高速道路では停止する場所が悪いと、後続車に衝突される可能性が高く事故が多発しています。トラブルの前兆を早く察知し、できるだけ安全な路肩に停止することが大切です。
なお、道路緊急ダイヤルは全国共通です。「道路名」、「上り下りの進行方向」、「キロポスト」、「故障の状態」を連絡します。
給油ランプが点いてから何キロ走れるの?
高速道路や山道など、近くにガソリンスタンドがないことがよくあります。車種により異なりますが、給油ランプが点灯した時点でおよそ10リットルの残量があります。例えばリッター10kmの車なら100km、リッター8kmの車種なら120km走行することができます。
万が一、給油ランプに気付くのが遅れた場合や近くにガソリンスタンドがなく、いつガス欠になるかわからない状況のときは、できるだけ燃費を抑えるよう努めて下さい。急加速、急発進を避けて、エアコンや地デジなどバッテリーの消耗を極力減らします。
ガス欠になった場合の対処方法
ガソリンスタンドが近い場合
1.ガソリンスタンドまで車を押していく
平坦な道で200m程度であれば、ギアをニュートラルにした状態で押していくことができます。交通量が多い道や坂道が多いなど平坦でない道路の場合はおススメしません。
2.ガソリンスタンドで携行缶を借りて給油する
1km程度の距離であれば歩いてガソリンスタンドまで行き、携行缶にガソリンを入れて戻ることができます。ガソリンの携行缶は金属製であることが法律で決められてます。プラスチックボトルなどにガソリンを入れるのは非常に危険ですので避けてください。
ガソリンスタンドが遠い(不明な)場合
1.任意保険のロードサービスを利用する
任意の自動車保険に加入している場合、大抵ロードサービスが付いています。ガソリン代は自己負担の保険もありますが、10リットルまでは無料とする保険も多くありますので利用することをお勧めします。
2.JAFに依頼する
基本料とガソリン代(1リットル当たり約1,500円)を負担することで、全国の道路に対応しています。JAFの会員は基本料が無料となりますが、非会員は約1万円かかります。
JAFコールセンター:0570-00-8139(24時間年中無休)
ガス欠は故障の原因になる可能性も
車はガソリン(ディーゼル)を点火することでエンジンを動かしています。ガソリンを使うことを前提として各種パーツが稼働しているため、ガス欠の状態で走行すると思わぬ後遺症がでる場合があります。
例えばガソリンを吸い上げる「燃料ポンプ」は高速のモーターを使用しているため、空の状態での稼働は空転を続けることになります。空転により摩耗熱が発生し故障に繋がる可能性があります。
燃料を空気と混合し噴射するインジェクターもガソリンが無い状態で噴射するためノズルを損傷する可能性があります。
他にもガス欠の状態からガソリンを給油しても、すぐにエンジがかかるわけではないため、セルを回し続けることになります。そのため、バッテリーの負担も非常に高くなってしまいます。