『エンジンかぶり』の原因は点火プラグにあり！対処方法を解説

バッテリーの電圧は十分なのに、セルを回してもエンジンが掛からない…。

エンジンが掛からない理由はいくつかありますが、セルを回しても掛からない時は、『エンジンかぶり』が原因かもしれません。

『エンジンかぶり』が起こる主な原因は、エンジンを始動した直後に再びエンジンを切ってしまうことです。

詳しく解説します。

『エンジンかぶり』の原因は点火プラグにあり

参考：ＢＯＳＣＨ

エンジンを始動させるには、燃料（ガソリン）を燃焼させる必要がありますよね。

ガソリンを燃焼させるために必要なのが「点火プラグ」（スパークプラグ）です。

点火プラグは燃料と空気を混ぜた混合気に、電流を流し着火させるための装置です。

燃料に着火ができない場合、エンジンがかからない状態になります。

『エンジンかぶり』とは、燃料が必要以上に出過ぎることでプラグが濡れてしまう状態を言います。

『エンジンかぶり』を起こす原因は？

『エンジンかぶり』が起こる主な原因は、エンジンを始動した直後に再びエンジンを切ってしまうことです。

窓の閉め忘れや、オーディオのディスクを取り出すのに、一時的にエンジンを始動することってありますよね？

エンジンの始動時は内部が低温すぎるため、暖機を行うためにアイドリングの回転数を高く設定されています。

その状態でエンジンを切ると、大量の燃料がプラグに付着した状態になってしまい、エンジンかぶりを起こしてしまうのです。

とくに近年の車に搭載される点火プラグは、電子制御により、燃料と空気の比率が調整されています。

冬や寒冷地では、着火しやすいよう多めに燃料を噴出しています。

『エンジンかぶり』の対処方法は？

エンジンかぶりを起こした時は、プラグに付着した燃料を着火させて気化させる必要があります。

具体的には次の手順で対処します。

1. アクセルを「全開」で踏んだ状態でエンジンのセルを回し続ける
2. エンジンが掛かりそうになったらアクセル全開をやめてパタパタ踏む
3. エンジンが掛かったらエンジンが温まるまで放置する

エンジンかぶりは、セルを回してもなかなか着火しません。

アクセルを全開にしてセルを回すことで、着火を促します。

エンジンが掛かりそう（着火しそう）になったら、アクセルをパタパタ（踏んだり離したりを繰り返す）ことで、プラグの混合気（燃料と空気）が促進され、着火しやすい状態になります。

エンジンが掛かればあとはエンジンが温まるのを待つだけです。

なお、エンジンが掛かると、マフラーから黒い排気ガスが出ます。

これはプラグに付着した燃料が不完全燃焼を起こしているためであり、問題はありません。

エンジンが温まれば点火プラグに付着しすぎた燃料も全て燃焼します。燃焼すれば、自然と黒い排気ガスも無くなります。

エンジンが温まった後は、再び『エンジンかぶり』を起こす心配はありません。エンジンを切っても大丈夫です。

『エンジンかぶり』が解決しない時はプラグを交換する

『エンジンかぶり』の対処方法を試してもダメ、あるいは何度もエンジンかぶりを起こす場合は、プラグが摩耗し着火しずらくなっている可能性があります。

プラグは1本1,000円程度で、工賃込みで3千円～5千円が相場です。

なお、エンジンかぶり以外にもエンジンが掛からない理由はいくつかあります。

事前に確認しておくことをお勧めします。

⇒車のセルを回してもエンジンがかからない！７つの原因と対処方法

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