まっすぐな道なのにハンドルが取られる原因はホイールアライメント
まっすぐな道なのにハンドルが取られてまっすぐ走行できない時は、足回りに原因があります。
タイヤの空気圧が左右均等でなかったり、タイヤの編摩耗が主な原因ですが、これらが正常なケースでは「ホイールアライメント」に原因があります。
ホイールアライメントは車の骨盤矯正
車は4つのタイヤを地面に接地させることで動いています。ホイールは地面からのショックを常に吸収するためにサスペンションがそれぞれのホイール部分に取り付けられています。
車をまっすぐ走るには4本のタイヤホイールが水平面で直進方向に傾きがなく正しい方向を向いている必要があります。正しい方向を向くように調整することをホイールアライメントと言います。
人間も姿勢が悪かったりすると癖がつき体の骨盤が曲がってしまうのと同じで、アライメントがズレているとまっすぐ走ることができないため、常に修正しながら走ることになります。
人間も知らず知らずのうちに骨盤のズレが生じています。ズレを簡単に知るには、目を閉じた状態で足踏みを100回やってみましょう。100回足踏みしても元の場所にいることができれば骨格は正常です。全く違う場所にいた場合はズレている証拠です。骨盤がズレていても日頃は無意識に修正しながらまっすぐ歩いているのです。
車の場合はまっすぐ走るためにハンドルを微修正しながら走ることになります。
ホイールアライメントのズレが大きい分、ハンドルの微修正も多くなりストレスが増えてしまいます。
ホイールアライメントが正常な車は存在しない
意外かもしれませんが、例え未使用の新車であってもホイールアライメントはピッタシ合っていることはありません。
車は各メーカーが生産した部品を組み立てて納車されますが、大量生産の中で車の特性と部品がピッタシ合うことが無いためです。
アライメントは納車前に調整しますが、ある程度のズレ(トーで±2mm、キャンバーで±0.5度程度)は承認されているのが実情です。
また、ホイールアライメントはミリ単位、0.1度単位の非常に繊細な設定なため、簡単に狂ってしまいます。
例えば縁石にタイヤをぶつけた場合の衝撃でズレは生じますし、衝撃を与えなくても毎日の走行で次第にズレが生じてきてしまうのです。
一般的な車はすべてホイールアライメントがズレていると考えて良いでしょう。言い方を替えると、まっすぐな道を走行しててもハンドルが取られるのは当たり前なことであり、すべての車がまっすぐに走ることは無いと言えるでしょう。
こんな症状が出たらアライメントの調整が必要
ある程度のアライメントのズレはしょうがないですが、次の症状が出る場合はズレがひどい状態といえます。アライメントの調整を検討しましょう。
- ハンドルを離すと左右どちらかに流れてしまう
- 高速走行で車がふらつく
- タイヤの一部分だけが半年でツルツルになってしまう
アライメント調整方法と費用
アライメントの調整は専用のテスターを用いて4輪のズレを計測し調整を行います。
ディーラーやタイヤ専門店などテスターの設備が整ているお店で調整ができますが、信頼のおけるお店で依頼することが大切です。
テスターは機械で計測しますが、調整は人の手で行われます。調整も基準値があり、その範囲であればOKとする方法なので調整の力量で差が出てきます。
アライメント調整の実績が豊富で熟練したスタッフがいるお店に依頼しましょう。
費用は1万円~3万円程度になります。
タグ:ホイールアライメント, 空気圧, 編摩耗