エアコンの暖房（ヒーター）が効かない原因と対処方法

車の暖房（ヒーター）は、エンジンの熱を利用して温かい風を送っています。エンジンは燃料を内部で爆発させるため、構造的に熱が十分にあります。暖房はその熱を再利用しているのです。

エンジンが動いている限り、ヒーターから暖かい風がでなくなることは無いと思ってしまいますが、実は風がでないトラブルは頻発しています。暖房が効かない原因と対処方法をご紹介します。

※冷房（クーラー）が効かない場合はこちらを参照ください。
⇒車のエアコン（冷房）が効かない！故障の原因べスト５

サーモスタットの故障

ヒーターから風がでないトラブルで最も多い原因が、サーモスタットの故障です。サーモスタットとは、冷却水の温度を一定に保つための部品です。

サーモスタットが故障すると冷却水の水温が上がらず冷たい、いわゆる「オーバークール」と呼ばれる症状になります。オーバークールの状態ではエアコンのヒーター風を出すことができません。

サーモスタットは消耗品ではないため定期的な交換が必要な部品ではありません。しかし使用条件によって5年～10年ほどで故障する確率が高くなる傾向にあるようです。

サーモスタットが故障した場合は新品と交換することで解決します。費用は部品と工賃込み７千円～１万円程度になります。

ヒーターコアの不良

ヒーターコアは、冷却水に外気を当てて温風をつくるための部品です。ヒーターコアは小さな配管の集まりで構成されています。

ヒーターコアが正常に温風を作ることができなくなる理由は、配管を流れる冷却水の「詰まり」です。

冷却水が劣化していたり量が不足していることが原因でヒーターコア内部に気泡が入っていたりすることで適正な冷却水が送りこまれず温風がでません。

また、ヒーターコアはラジエターと同じ構造をしているため、高年式の車ほど水漏れが発生しやすくなります。漏れることで効きが悪くなってしまいます。

ヒーターコアの不良は交換することで解消しますが、ヒーターコアは車種によって構造が複雑なため工賃が高くなる傾向にあります。

部品代と工賃込みで1.5円～6万円程度ですが、10万円程度になる場合もあります。

エアミックスドアの故障

エアミックスドアは、ヒーターコアに当てるための外気の量を調整する装置です。エアコンの温度調整ボタン（レバー）によって空気の量と調整しています。

エアミックスドアが故障してしまうと、風が発生しないため温風が出てこなくなってしまいます。エアミックスドアの故障は、年式の高いキューブやマーチなど日産系の車種に多く発生する傾向にあるようです。

エアミックスドアが故障した場合は交換することで解消します。ただしエアミックスドアはヒーターコアと同じく部品代は安く済みますが、構造が複雑なため工賃が高くなる傾向にあります。

修理費用は工賃込みで3万円～7万円程度になります。

車内温度センサーの故障

エアコンをＡＵＴＯにしている場合、室内の温度はセンサーから送られるデータをもとに温風の量を調整しています。

ＡＵＴＯではなく手動で風量を最大にすると温風がでるけど、ＡＵＴＯにすると風が出ない場合はセンサーの異常が考えられます。

センサーの故障は交換が必要になります。部品代と工賃込みで7円円～1.5万円程度になります。

修理費が高い場合は乗り換えも検討する

年式が高い車や走行距離が多い車は故障する確率が高くなります。修理費が高いと直すべきか悩みますよね…。

修理して乗り続けるのはコスパも良いですが、場合によっては売却して乗り換えたほうがお得なことも。

中古車は年式が1日でも低ければ低いほど査定に有利な傾向があります。少しでも「売りろうかな…」とおもったら、無料の一括査定の申込みも視野に入れましょう。

もし満足のいく査定額でなくても無理して売る必要はありませんしね。何より無料なので試してみる価値があります。