走行距離が少ないほうが査定に有利になる

車を売却するとき、査定士が車の価値を目でチェックして評価し査定額を出します、査定では車種、年式、グレードや外装の傷などが重視されますが、走行距離もとても重要な要素になります。

走行距離が多いほど、エンジンや足回りなど車の負担が大きいと考えられているため中古車としての価値が無くなります。走行距離が多いと逆に状態の良い車とみられる傾向にあり、中古車としての価値が高くなります。

走行距離と査定の評価

国産車の場合、排気量別で「特Ｃ～軽自動車」の８クラスで格付けされています。標準的なクラスⅢ（2,000cc～1,500cc）の車種を参考に見てみましょう。

プレミオ（トヨタ）、86（トヨタ）、ブルーバードシルフィ（日産）、シルビア（日産）、アコード（ホンダ）、CR-Z（ホンダ）、インテグラ（ホンダ）、ロードスター（マツダ）、プレマシー（マツダ）、アクセラ（マツダ）などの車種がクラスⅢに該当します。

上記表は日本査定協会（ＪＡＡＩ）が定める年式と走行距離別の査定額の参考です。

「０円」の表示は査定評価がプラスでもマイナスでもない状態になります。おおよそ年間の走行距離が１万ｋｍが０円になっていることが分かります。査定ではこの「年間走行距離が１万ｋｍ」が、標準的な状態として認知されています。

この標準的な状態を基準として、多ければマイナスの査定になり、少なければマイナス査定となります。

例えば、３年型落ちの車ですと、３万ｋｍの走行距離であれば査定評価は０円となります。１０万ｋｍ走っていると２８万５千円のマイナス査定となります。

結論を言うと、走行距離は年式に応じて年間の走行距離が１万ｋｍ未満だとプラス査定になる、ということです。

なお、表では７年目以降から走行距離が５万ｋｍが０円の基準となっていて、マイナス査定の基準が厳しくなっていることがわかります。これは車の減価償却が６年間と定めれれているため、６年目以降より評価が厳しくなるためです。

走行距離の信者になってはいけない！

走行距離が１０万ｋｍを超えると査定評価がグンと下がることが表でわかります。では１０万ｋｍを超えた車は本当に価値がないかといえばそうではありません。

そもそも車の性能が上がっている今日でしっかりメンテナンスをしていれば２０万ｋｍでも３０万ｋｍでも走ることができます。１０万ｋｍはタイミングベルトなど消耗品を交換などしっかりしていれば問題なく走るレベルです。

それにもわらず査定額が大幅に下落するのは、日本特有の「走行距離の信者」が大多数を占めているためです。１０万ｋｍで価値が無くなるは根拠のない話なのです。

走行距離が少なくても状態の悪い車がある

車はある程度のスピードで同じ速度で走り続けるとエンジンも良好な状態を保つことができます。一方で低速で発進と停止を繰り返す走行だとエンジン負担が大きくなってしまいます。

つまり、高速道路や北海道で走行する車は走行距離が多いけどエンジンにとても良い環境であり、大都市での走行はエンジン負担が多い環境といえます。

走行距離だけでは一概に車の良し悪しを決めることができないのです。

査定で有利に売却するには？

走行距離が少ないほど査定に有利であることは明白です。単純なことですが、車を買い替えようかなと考えたときに即行動することが査定を有利にする秘訣です。