盗難にあった車を廃車にする方法
車が盗難された場合、戻る可能性は約20%です。残念ながら戻る可能性は低いと考えたほうがよいでしょう。
盗難車両が戻ってくるまで待つ必要がありますが、待ち続けるわけにもいきません。
自動車登録してあると自動車税の納税義務も毎年発生します。盗難にあったら速やかに廃車の手続をお勧めします。
最初に必要なのは盗難届を出すこと
廃車手続きをするにあたり、まず必要なのは警察へ盗難届を出すことです。
盗まれた車が犯罪に使われることを防ぐためにも、盗難届は速やかに行いましょう。
状況 | 必要書類 | 書類の発行元 |
---|---|---|
盗難 | 盗難届 | 警察 |
災害 | 罹災証明書 | 消防署または市区町村役場 |
盗難届は盗まれた車を管轄する警察署で申告します。
盗難されてからすぐに盗難届を出さなかった場合は「管理責任」を問われることがありますので、速やかな申告が重要です。
(盗難以外で車が無いケースとして災害などの理由もあります。紛失の場合は消防署や役場で罹災証明書を申請します。)
盗難届(または罹災証明書)を受領したら、次の書類を用意し陸運支局で廃車手続きを行いましょう。
- 所有者の印鑑証明書
- 所有者の委任状または実印
上記に加えて陸運支局で登録事項等証明書(車検証のコピー)や理由書の作成が必要になります。
理由書はナンバープレートを返却できない理由(盗難)を記入し盗難届に明記されている受領番号を記入します。
車の盗難被害は現状傾向
車の盗難件数は年々減り傾向続ですが、現在も年間で1万件ほど発生しています。
近年は盗難も組織化されているようで、被害にあった車が戻ってくる可能性は20%ほどしかありません。
出典:警視庁統計より
盗難されやすい車はプリウス・ハイエース・ランドクルーザー
車種別で見ると、盗まれやす車のワースト10は次の通りです。
No. | 車種 | 盗難件数 | 割合 |
---|---|---|---|
1 | プリウス | 62 | 0.199 |
2 | ハイエース | 55 | 0.176 |
3 | ランドクルーザー | 23 | 0.074 |
4 | アクア | 18 | 0.056 |
5 | クラウン | 15 | 0.048 |
6 | レクサス | 12 | 0.038 |
7 | キャンター | 7 | 0.022 |
8 | ハリアー | 7 | 0.022 |
9 | アルファード | 6 | 0.019 |
10 | セルシオ | 6 | 0.019 |
出典:日本損害保険協会2015年調査
注目すべきがワースト3のプリウス、ハイエース。ランドクルーザーの3車種です。この3車種で盗難件数の実に44%を占めています。
この3車種は毎年ワースト3に入っているため、所有者は特に注意したいところです。
盗難防止の対策
盗難被害が年々減少している理由のひとつがイモビラザーが普及してきたことにあります。
イモビラザーは鍵と車両のIDコードが一致しないとエンジンがかからない電子装置で、解読が困難とされています。
しかしながら最近はイモビラザーを解除する「イモビカッター」も登場しており、完全な盗難対策は難しい状況ですね。
盗難に限って言えば、物理的にハンドルを固定する器具があり、有効な手段です。
いずれにしても100%完璧な防犯対策は、残念ながら存在しません。
防犯対策を2重、3重行うことで、盗難にあう確立を低くすることがもっとも有効な手段だと言えるでしょう。