ジムニー（スズキ）が高く売れる理由とは？

 ジムニーとは？

ジムニーは1970年にデビューした軽自動車のクロスカントリー４WDです。これまで40年以上の販売歴があり、他の軽自動車とは異なる、「クロカン４WD」というコンセプトが特徴的です。

ただし販売台数の実績でみると、アクアなどの人気車種は、月間で2万台近く売れているのに対し、ジムニーは１千台程度と足元にも及びません。数字で見ると人気車種とは言い難いですが、どうして高く売れるのでしょうか？

高値で売れる理由

コアなファンがいる

「人気」の定義はいろいろあります。アクアのように販売実績でトップに鎮座する車種は一般大衆から支持されていることの裏付けであるので間違いなく「人気」車種といえます。

一方、一般的大衆に人気があるわけではないけど、一部のユーザから熱烈な支持を受けている車種は、販売実績は大したことなくても「人気」車種といえます。いわゆるコアなファンがいる車です。

ジムニーは後者の、”コア”なファンがいるタイプの車種です。

ジムニーの場合、デビューしてから40年以上の実績があります。40年ということは18歳の免許取れたての孫世代から70歳のお爺ちゃんまでのファンがいることになります。

世代ごとのファンが少なくても、全世代でみると相当数のファンが数に達します。

販売台数が少ない

一般大衆から支持される人気車種は、人気と比例して販売台数が多くなります。販売台数が多いということは、新車販売から数年たつと、中古車市場に多く出回ることになります。

その時も人気があるなら値下がり率も悪くないですが、人気は一時的なブームであることも多く、持続することは難しいのが現状です。

一方、ジムニーの場合はコアなユーザーしか購入しないため、販売台数が少ないです。しかし、幅広い年代でファンがいるため、中古車市場でも「買いたい」ニーズは底が固くなっています。

中古車市場で需要が多く、供給が少ないので、価値が下がらないのです。

フルモデルチェンジがたったの2回

自動車メーカーは、車の販売営業を促進するため、マイナーチェンジと、フルモデルチェンジをそれぞれ2～3年、5～6年のサイクルで行っています。

モデルチェンジが行われると、同じ車種でもモデルチェンジ前と後で2分割されてしまうため、前のモデルが「旧モデル」となることで大幅な価値の下落につながります。

⇒モデルチェンジがあると査定に影響が出るので要注意

特にフルモデルチェンジは価値に与えるダメージが大きく、大幅な値下がりは避けられません。

このフルモデルチェンジは普通だと５～6年のサイクルで行われていますが、ジムニーに関しては40年の歴史で２回しか行われてません。つまり、大幅に価値を下落することなく、安定しているということになります。

将来的に高値で売りたいなら

ファッションと同じように、車にも流行があります。いま人気があるからといって、２～３年後も人気があるとは限りません。また、モデルチェンジが定期的なサイクルで行われるので、どのタイミングで売るかも常にアンテナを張っている必要があります。

「将来的に高く売りたい」という理由で車を買う人もすくないかと思いますが、もしお考えであればジムニーのようにコアなファンがいて、モデルチェンジが少ない車種を選ぶと良いかもしれません。